3等級ダウン事故。安易に自動車保険を使わない方が良い
人を轢いてしまった。
他人の車やモノを破壊してしまった。
電柱や壁、建物に車をぶつけてしまった。
これらの事故は「3等級ダウン事故」にあたり、保険を1度使うと等級は3つ下がります。2回使うと6等級ダウンです。保険料は等級に応じて決まるので、等級が低くなると翌年以降かなりの割高になってしまいます。
保険を使うと修理代、賠償金が出るので助かりますが、目先のお金の節約ために保険を使ってしまうと長期的にかなり損をするケースも多いので慎重に考える必要があります。
安易に保険を使うと損をする
あなたが今高齢で、車に乗るのはあと1年か2年というのなら話は別ですが、これから何十年と乗り続けるのなら数万円~10万円程度の修理費であれば、自腹で払ってしまった方が良いです。
保険の契約内容にもよりますが、保険料の増額分で10万円なんて数年程度で消えてしまうからです。等級が下がった状態だと毎年の保険料が高くつくので差は開く一方で、結果的にかなり損をすることになってしまいます。
保険を使った場合と使わなかった場合の例
仮に3等級ダウン事故を起こして保険を使った場合と使わなかった場合の保険料の例を紹介します。あくまでも簡易的なものなので参考程度に。
現在10等級で保険料は6万円。事故を起こして保険を使ったら・・・翌年以降は以下のような保険料になります。
事故ありの場合
年 | 等級 | 保険料 |
---|---|---|
次年度 | 事故有7等級 | 87,000円 |
2年後 | 事故有8等級 | 86,000円 |
3年後 | 事故有9等級 | 85,000円 |
4年後 | 無事故10等級 | 60,000円 |
5年後 | 無事故11等級 | 58,000円 |
6年後 | 無事故12等級 | 57,000円 |
合計額(概算) | 433,000円 |
事故なしの場合
年 | 等級 | 保険料 |
---|---|---|
次年度 | 無事故11等級 | 58,000円 |
2年後 | 無事故12等級 | 57,000円 |
3年後 | 無事故13等級 | 56,000円 |
4年後 | 無事故14等級 | 55,000円 |
5年後 | 無事故15等級 | 53,000円 |
6年後 | 無事故16等級 | 52,000円 |
合計額(概算) | 331,000円 |
6年間で約10万円の差がつきます。以降も差は開いていくので長く車に乗る人は保険を使わず自分で払ってしまった方が最終的には得だということがわかってもらえたのではないでしょうか。
ちなみに等級は無事故なら1年毎に1つ上がるので、3等級ダウン事故で3つ下がった等級は、その間無事故なら3年で元通りになります。保険を使わなければ3年で6等級の差がつくのでけっこう大きいですよね。
もちろん、その時の経済状況などやむを得ない事情もあるでしょうから一概に言えることではありません。
保険の使用有無による保険料の差額については保険会社に聞けば教えてもらえるので、実際に保険を使うことを決める前に、保険会社の担当者に確認しましょう。
もうひとつのリスク・契約解除
保険を使うリスクは金銭面以外もあります。それは契約を解除される可能性が上がるということです。
自動車保険は6等級から始まって一番下は1等級ということになりますが、5等級、4等級あたりで、翌年の保険契約を断られるのが普通です。事故を起こすリスクが極端に高い人は保険会社も嬉しくありません。保険を使って3等級ダウンするのはかなり痛いことなのです。
任意保険はその名の通り「任意」なので、保険会社が契約を拒否することも認められています。
今の日本で任意保険無しで車を運転することは非常にリスクが高いのでオススメしません。等級を維持することはとても大切です。
1年我慢すれば履歴はリセットされるけど
自動車保険は解約して1年後(13ヶ月)に、今までの履歴が消えてリセットされます。そこで等級も元通りになるため、1年間車に乗らずに我慢していれば新規契約をしてもらうことが出来ます。
でも、そんな状況に耐えられる人はそうそういませんよね。そもそも住環境や仕事の都合で車がないと困るから車に乗っている訳ですし。
何より日頃から安全運転をするのが一番ですね^^
2016/05/05